こんな話あんな話

2001年9月11日早朝に起こったあの大惨事は今でも記憶に新しい。
ニューヨーク・ローワーマンハッタン随一のランドマークビルだった世界貿易センタービルが、ハイジャックされた民間航空機2機に追突されて炎上、崩壊し、
2000人を超える犠牲者を出した米国同時多発テロ、いわゆるナイン・イレブンは、世界中を恐怖で震え上がらせた。

しかし、WTCの悲劇はそれだけにとどまらない。
実はこのテロは、不動産証券化ビジネスに携わる者にとっても、まさに最悪のシナリオがいくつも実現してしまった悪夢のような出来事だったのである。

というのも、WTCはこのテロが起こるわずか1週間前に証券化されたばかりだったのだ。
関係者が数ヶ月もの歳月をかけて証券化したビルが、それから1週間足らずのうちに崩壊して瓦礫と化してしまうとは、いったい誰が予想し得ただろうか.

井出保夫 著 
≪「証券化」がよく分かる
−日本を変える画期的な金融技術−≫より




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