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不動産マメ知識コーナー

収益不動産と減価償却

 2003.7


新聞・雑誌の投資用マンションの広告を見ると、減価償却の旨味を感じるような記述がなされています。
不動産投資を考えるとき、減価償却は損益通算と並んで節税効果が期待できる要素ですが、買った時とその後何年か経ってからでは扱いが違います。
ここでは不動産業者として、“収益物件を検討する1要素”としての【減価償却】を取り上げます。

       収入と経費の関係

投資用不動産や、収益用物件を所有すると賃貸収入を得るようになり、所得区分で言うと『不動産所得』が税金の対象になってきます。
しかし、『不動産所得』は「賃貸収入―それに対する経費」の差であるので、経費が収入を上回ると不動産所得はマイナスになります。
給与所得や事業所得が多くて、不動産所得がマイナスであれば合算して総所得金額を下げることにもなります。

不動産収入を得るための経費

@ 固定資産税  A 不動産業者に対する仲介手数料(物件購入時・入居者斡旋時)

B 不動産取得税 C 登録免許税 D 減価償却費  E借入金利子 F修繕費

G 損害保険料  etc

上記の経費項目の内、A(物件購入時)と、BとCは初年度に必要な経費項目ですから実質的な負担も多くて赤字になるか、黒字であっても次年度よりも所得は低くなります。
でも、@やA(入居者斡旋時)、DEFGは初年度から毎年必要な経費であります。
その内のD減価償却費は帳面上だけの経費であり、実際の出費はありませんので『不動産所得』を減らすには美味しい経費だと考えられます。

       新築物件と中古物件ではルールが違います!

実際の出費のない「減価償却費」ですが、取得した資産をその耐用年数に応じて費用として計上していくには一定のルールがあります。
まず、土地は対象外です。
新築物件を購入した場合、消費税(←土地には消費税がかからない)が幾らか分かりますので逆算すると建物価格が分かります。
最近では中古物件も契約時に土地建物の価格を決めることが多いので、その金額を使って計算すると簡単です。
でも物件価格と消費税を一括表示して購入した場合は、自分で案分する必要があります。
購入者にとっては、土地よりも建物を大きくして減価償却効果を得たいものですが、固定資産税評価額などを使って、客観的で合理的な考えに基づいた案分をしなければなりません。
そしてもう一つ中古物件については別の計算をしなくてはなりません。

それは【耐用年数の調整】であります。

中古物件の耐用年数の計算

法定耐用年数経過した物件の場合 ⇒ 法定耐用年数×0.2(但し、最低2年)

法定耐用年数経過前の物件の場合 ⇒ 法定耐用年数−経過年数×0.8

例えば、耐用年数47年の建物を築10年後に買った場合、上記の式で計算すると

   47年―10年×0.8=39年…この建物の耐用年数となります!

主な耐用年数

<建物>

SRC造・RC造     事務所用のもの        50
         〃       住宅用のもの         47

    金属造(いわゆる鉄骨造) 事務所用のもの(肉厚4o超) 38
         〃       店舗・住宅用のもの( 〃 ) 34

<建物付属設備>

    給排水・ガス・衛生設備                15

    

この計算によると、中古物件の減価償却の旨味は新築ほどではないけれども、それなりに享受できるようになっています。
中古物件は新築に比べて安いのが最大の魅力ですから、減価償却費の方は新築物件に譲りましょう。

■ 定額法と定率法

平成10年4月1日以降に購入した建物は【定額法】で減価償却することになりました。
建物付属設備は届出をすれば【定率法】も使えます。

【定額法】は毎年同じ額だけ償却していくのですが,【定率法】は残存価格(注1)に対して毎年同じ率を掛けて償却していくので、届出すれば建物付属設備の分だけでも早めに経費計上できます。

注1)    残存価格

耐用年数経過後も残る資産価値を帳簿上に残すもので、取得価格の10%。
個人事業者は残存価格10%になった後、5%まで償却することが出来る。

 
 
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