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不動産マメ知識コーナー
 

何年たっても不良債権処理 その3

   
2003.4

不良債権処理の現場を取り上げたコーナーです! 心ならずも3回目となりました… 

ある日我家の郵便ポストに某不動産業者の1枚のチラシが・・・
『また中古マンションのチラシか…!』と思いつつ内容を見てみると、《オークション情報》と書いてあるじゃありませんか!
その内容は裁判所の競売情報に対して業者が、物件のご近所の住民に応札を促がすもので、その不動産サンは入札代行業務(注1)を行うと書いてあります。
不動産仲介業は成功報酬ですので、この場合もそう思いますが、必ずしもそうではない場合もあるようですので、各自確認しないといけません。
別に代行ではなく、サポートなしに自分で入札に参加しても結果それ自体は同じです。
以前から入札代行や、競売コンサルタントのプロはありましたが、ここ最近は違った背景を持っているようです。

(注1)   
競売物件は入居者がいる場合もありますので、ご近所の方達にチラシを撒かれたのでたまったものではありません…別に入居者や、所有者は犯罪人ではありませんよ。     
当事者にとっては、大問題だと思いますよ。      勿論、数の中には悪質な占有者もいるとしても、それはまた別の問題でしょう。

バブル期に形成された金融機関の不良債権処理は、峠を越えたと言われていますが、残りの不良債権は権利関係が複雑だったり、債権者自体にも処理に対しての都合があったりして大変なようです。
その上、最近のデフレ不況が新たなる問題債権を造り、その処理も大変なことでしょう。
今日の売り物件の殆どが債務超過であり、所有者の意思だけでは売却出来なくなっています。
一方、購入者も昨今融資の審査が厳しくて、本人が購入したくても中々成就出来なくなっています。

そんな中、前述したような入札物件の代行に参入し、民間の入札に参加し(最近では一番札を取った後、転売を試みる業者もいたりして問題も多い)、悪質な場合としては物件案内をしただけで手数料を請求するような者まで出てきたりしているようです。
全体としての取引の流れや、内容がスッキリしたものではなくなっていますから不動産業者も大変なのです。

一方不良債権処理は進んでないのか?というと、実際は進んでいるようです。
一般の人には分からないのですが「不動産を買い取るプロ」が
ファンドビジネス(注2)として購入していることが有効に機能しているからです。
表現は悪いのですが、一種の整理屋的な作業で、不良債権処理には必要なものだと思われます。
(同様に一昔前までは、先の「競売」物件なども一種の整理的な作業でしたが、今では一般の人まで多数参加するようになっています。)
主な物件としては、収益マンションや、収益ビル・それらに利用できる用地が対象となります。
又、住宅やマンションに向いている土地は、デベロッパ−や建売業者が購入します。
その上、不良債権だけではなく、不動産の流動化と称して証券化された不動産が大量に出てきたことでファンドビジネスは一層加速しています。
とは云うものの最近ではイイ対象物件が少なくて、予算を消化できずに困っている話や、案外高値で購入しているようなケースも見聞きします。

(注2)
特定のプロの投資家を対象にして資金を集め、売却益や高収益を前提として不良債権となった不動産、オフバランスする企業の保有不動産等を買取り、最終的には投資家に配当をする仕組みの不動産ビジネス。

パブリックなJ-REITとは違い、プライベートファンドの場合は物件の質は荒いが予想利回り・売却益は比較にならないハイレベルである。

しかし、ファンドビジネスやデベロッパー事業に共通していることは、最終的にはエンドユーザーに購入してもらう(借りてもらう)という重要なポイントを必要としている点であります。
ファンドビジネスは、金融商品的な発想で不動産を捉えていますので、利回りと売却益(損)、投資家への配当、金利との兼ね合いで損得は決定してしまいます。
聞くところでは3〜5年後のリターンが投資判断の基準になっているらしいので、その頃日本の地価が底を打つとか、景気が回復していないと不良債権処理に大きく貢献しているファンドビジネスは目論見が外れてしまいます。
片やデベロッパーの方も、分譲マンション・建売住宅の販売状況が一時の勢いが無くなってきたと言われています。

政府の言う不良債権処理の期限は2年間でしたので、もうそろそろ景気が回復する予兆を見せないと、この《何年たっても不良債権処理》というシリーズをまた続けないといけないことになりそうです。


 
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